【コラム】業務棚卸、何から見る?──“困っている人”から始める30分の進め方

「業務改善したいのはわかる。でも、何から手をつければいいの?」

やる気はある。現場も忙しい。だからこそ、いきなり全社の業務を洗い出そうとすると、 途中で息切れしてしまう──そんな経験、ありませんか。

もっと小さな始め方があります。いちばん困っている人の、いちばんしんどい業務だけを、30 分で見てみる。 それだけで、次にやるべきことが見えてくることが多いです。

なぜ「全社の棚卸し」はうまくいきにくいのか

業務棚卸と聞くと、「全員の仕事をリストアップしよう」と考えがちです。 全体像が見えないと不安ですから、無理もありません。

ただ、少人数の会社ほど、このやり方は重くなりやすいです。 ヒアリングだけで数週間かかる。課題が多すぎて優先順位がつかない。 気づけば「いつかやろう」のまま、現場はまた日常に戻ってしまう。

うまくいくときの共通点は、一番困っている人・部署から始めていることです。 小さく始めて、うまくいったやり方を横に広げる。この順番のほうが、定着しやすいです。

30 分でやってみる:困っている人から始める手順

対象は 1 人、または 1 チームで十分です。 「いま一番しんどい業務」に絞って、タイマーを 30 分にセットしてみてください。

  1. 困りごとを 1 つ書き出す(5 分) — 「何が、いつ、どれくらいの時間を取っているか」をメモします。 たとえば「月末の請求書まとめに半日かかる」「顧客への返信内容を毎回探している」など。
  2. 作業の流れを 5 段階以内で書く(10 分) — 受け取り → 確認 → 入力 → 承認 → 共有、のように大まかで構いません。 細かすぎると、あっという間に時間がなくなります。
  3. 「人以外に頼れない」箇所に印をつける(5 分) — 特定の人にしかわからない情報、口頭だけの伝達、個人 PC のフォルダにしかないデータ。 ここが属人化のサインです。
  4. 「同じ情報を 2 回入れている」箇所を探す(5 分) — Excel から別の Excel へコピー、紙の伝票をシステムに再入力、など。 重複入力は、改善の効果がわかりやすいポイントです。
  5. 次の 1 アクションを決める(5 分) — 「まず何を変えるか」を 1 つだけ決めます。 たとえば「顧客対応記録を kintone に集約する」「月末集計用の Excel を 1 つにまとめる」など。

30 分のゴールは、完璧な業務マップではありません。「次にやる 1 つ」を決めることです。

こんなサインが出ていたら、棚卸しのチャンス

「あの人に聞いて」と言われる

担当者が休むと業務が止まる。引き継ぎに時間がかかる。 情報や手順が個人に閉じているサインです。

同じデータが、あちこちに散らばっている

顧客名簿が Excel、案件管理が別の Excel、見積は紙── 更新漏れや二重管理の温床になります。

「仕事のための仕事」が多い

集計のための転記、報告のための資料作り、承認のための回覧。 本来やりたい仕事以外に時間を取られているなら、改善の余地は大きいです。

見つけた課題を、そのままにしないために

30 分で見えた課題も、メモしただけで終わると元に戻ります。 次の 3 点だけ、残しておくと続きやすいです。

  • 誰が困っていたか(担当・部署)
  • 何が課題だったか(属人化・重複入力など)
  • 次にやる 1 アクション(担当・期限)

置き場所は、kintone のような業務アプリが向いています。 検索でき、チームで共有でき、進捗も追えるからです。 最初は紙や共有ドライブでも構いません。大事なのは、正本を 1 か所に決めることです。

まとめ

業務改善は、大きな計画から始める必要はありません。 困っている人の隣に座って、30 分だけ一緒に見てみる。 その一歩が、いちばん現実的なスタートです。

この記事の要点(業務棚卸) — 業務棚卸とは、ムダ・重複・属人化など改善の余地を見つける作業です。 全社一斉より「困っている人」から始め、30 分で「次の 1 アクション」を決める。 属人化・重複入力・仕事のための仕事が手がかり。結果は正本を 1 か所に記録して続ける。

次の一歩

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お悩みの整理からお手伝いします。BizCo へお気軽にご相談ください。

よくあるご質問

業務棚卸は、全社の業務を一度に洗い出す必要がありますか?

いいえ。最初から全社を対象にすると時間がかかり、現場の負担も大きくなります。まずは「困っている人・部署」から始め、小さな改善を積み重ねる方が定着しやすいです。

30 分で本当に業務棚卸ができますか?

全業務の完全な棚卸しではなく、「その人が困っている作業を 1 つ特定する」ことを目標にします。作業の流れを書き出し、ムダや属人化のポイントを見つけるだけでも、次の改善のきっかけになります。

業務棚卸の結果は、どこに記録すればよいですか?

最初は紙やホワイトボードでも構いません。ただし、改善を続けるなら kintone などに記録し、担当・期限・進捗を共有できる形にすると効果が長続きします。

「困っている人」が特定できない場合はどうすればよいですか?

残業が多い部署、引き継ぎでトラブルが起きやすい業務、紙や Excel が増殖している場所を手がかりにしてください。経営層や管理職へのヒアリングより、現場の声を直接聞く方が具体的な課題が見つかります。

BizCo に業務棚卸を依頼できますか?

はい。ヒアリングから改善案の整理、kintone での設計まで伴走支援しています。詳しくは DX推進支援 や お問い合わせ からご相談ください。

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