【コラム】少人数でも回る DX──“専任 IT がいない”会社の進め方
「DX は大事だと思う。でも、うちには専任の IT 担当がいないんです。」
従業員が 10〜50 名くらいの会社では、IT まわりは総務や経理の方が兼務していることがほとんどです。 本業で手一杯なのに、「DX を進めろ」と言われても、正直つらいですよね。
でも、専任がいなくても進められます。 ポイントは、大きなシステムを一気に入れることではなく、誰が何を担うかをはっきりさせて、小さく回し始めることです。
なぜ、少人数の会社では DX が止まりやすいのか
「誰がやるか」が曖昧なまま進む
経営層は「進めたい」と言い、現場は「手が回らない」。 兼務の担当者に任せきりになると、本業に押し出されて、DX は後回しになります。
いきなり大きな導入をしてしまう
全社システムの入れ替えや、部門横断の大きなプロジェクトは、 少人数の組織には負担が大きすぎることがあります。 途中で疲れて、元のやり方に戻ってしまう──そんな経験も少なくありません。
「入れた」で終わってしまう
ツールを入れた時点でゴールにしてしまうと、運用が定着しません。 気づけば、以前と同じ Excel や紙に戻っている、という話も少なくありません。
回る DX に必要なのは、3 つの役割
専任の IT がいなくても、次の 3 つがはっきりしていれば、DX は進みます。
| 役割 | 誰が担うか | やること |
|---|---|---|
| 方針を決める | 経営層 | 優先する業務、予算、データの扱い方針を決める |
| 現場で回す | 部署の責任者 | 日々の入力・更新・改善提案を担う |
| 設計・定着を支援 | 外部パートナー(BizCo 等) | 棚卸し、アプリ設計、運用の仕組みづくり |
最初の 3 か月でやること
「いつかやる」ではなく、まずは 3 か月の区切りで考えてみてください。
1 か月目:困っている業務を 1 つ決める
業務棚卸で、 いちばん負担の大きい業務を 1 つに絞ります。 顧客対応記録、見積管理、勤怠・経費など、 情報の抜け漏れが会社の損失につながる業務が候補です。
2 か月目:小さく試す
kintone のデモアプリや簡易な共有フォームで、一部のチームだけ運用を始めます。 全社展開はまだしません。うまくいくやり方を、現場で見つける期間です。
3 か月目:定着の仕組みを足す
入力ルール、更新担当、引き継ぎ方法を決めます。 月 1 回の 15 分レビューだけでも、改善は続きやすくなります。
建設・観光・葬祭・製造などで、着手しやすい業務
建設・観光・葬祭・製造などでは、次のような業務から着手すると成果が出やすいです。
- 現場報告・日報 — スマホ入力で、事務所への電話・FAX を減らす
- 顧客・案件管理 — 引き継ぎと対応履歴の共有
- 受発注・在庫 — Excel の二重管理を解消
- 社内申請・承認 — 紙の回覧をデジタル化
業種ごとの事例は実例紹介もご覧ください。
助成金は、あとからでも大丈夫
IT 導入補助金などの助成金は有効です。 ただ、助成金ありきで業務を決めると、現場に合わない導入になりがちです。
先に決めておきたいのは、次の 3 点です。
- いま一番困っている業務は何か
- 誰が現場で回すか
- 3 か月後にどうなっていれば成功か
方針が固まってから助成金を検討すれば、無理のない DX になります。
まとめ
専任の IT がいなくても、DX は進められます。 必要なのは、完璧な体制ではなく、役割の分担と、小さな一歩です。 OSP 自身も 2013 年から kintone で業務改善を続け、定着まで約 3 年かかりました。 その経験を、同じように進める会社と一緒に活かしていくのが BizCo の役割です。
この記事の要点(少人数 DX) — 専任 IT がなくても、経営(方針)・現場責任者(運用)・外部パートナー(設計・定着)の 役割分担ができれば DX は進む。最初は 1 業務・1 チームから試し、導入で終わらせず定着まで設計する。 助成金より先に「何を変えたいか」を決める。
次の一歩
DX推進支援・kintone 業務改善・AI 活用支援の詳細は各サービスページをご覧ください。 AI ツールの使い分けはCopilot と ChatGPT の記事も参考になります。
BizCo へお気軽にご相談ください。
よくあるご質問
専任の IT 担当者がいなくても DX は進められますか?
はい。多くの会社では、総務・経理・現場の責任者が兼務で IT を担っています。全社を一度に変えるのではなく、困っている業務から小さく始め、必要な部分だけ外部パートナーを活用する進め方が現実的です。
DX とシステム導入は同じ意味ですか?
同じではありません。DX は業務のやり方そのものを見直すことであり、ツールはその手段の一つです。kintone を入れても運用が変わらなければ DX にはなりません。
少人数の会社で最初に取り組むべき業務は?
顧客対応の記録、見積・受発注、勤怠・経費、社内の引き継ぎなど、情報の抜け漏れが会社の損失につながる業務が候補になります。業務棚卸で「困っている人」から始めると優先順位が決めやすくなります。
外部に任せるべきことと、社内でやるべきことの線引きは?
日々の入力や現場判断は社内、設計・初期構築・定着支援はパートナー、という分担が多いです。すべてを外注すると運用が回らず、すべて社内だと負担が集中します。
BizCo はどのような支援をしていますか?
業務棚卸から kintone 設計、AI 活用、定着まで伴走します。導入して終わりではなく、成果が出るまで支援するのが BizCo の方針です。
